【あるアサクロの】RO感動スレ 第2話【物語(TCJ錐)】
[264:(^ー^*)ノ〜さん (08/07/23 16:39 ID:13wU0EwF0)]
時は遡る事、課金直後
ある所に初心者マジが居た。
そのマジは、何処にでもあるギルドに世話になる事になった。
そのマジは、そこでPTをはじめて体験した。
その数日後、ギルドから、そのマジは姿を消してしまった。
数日後、そのギルドに加入したいと1人のアコが訪れる
アコは告げる自分は消えたマジである事をそして、その理由を
「この前PTに参加せてもらって気がついたの、
自分は、誰かの、手助け出来る職がしたかったんだと」
ギルドメンバーはそのアコを笑顔で迎え入れたのであった。
[265:sage (08/12/23 20:14 ID:w09u5KfN0)]
もう7年も前になろうか。
「『ラグナロクオンライン』ってゲームをやらないか。」
友人に誘われ、このゲームを始めた。
当時、二人の友人はLv70前後のハンターとWizで、俺は話の流れから
騎士を作ることになった。
ウドゥンメイルにスティレットを渡され、色々と教えてもらいながら
狩りをした。本当に面白いゲームだと思った。
支援は、まだいなかったが、ゆくゆくは固定PTを作れたらいいなってよく話してた。
ちょうど、その頃、2-2次職実装が話題となり、俺はクルセイダーという
職業を知った。当時の俺にとってスキル「献身」はこの上なく理想的なスキルに思えた。
二人の友人も、「献身」には期待しており、騎士ではなくクルセイダーになることに
快く同意してくれた。
[266:(^ー^*)ノ〜さん (08/12/23 20:21 ID:YpYzIOgU0)]
初めてのキャラが「献身型」。
正直きつかった。しかも、まだまだガンホーやら仕様やらに無知で
あった俺は、「献身」というスキルの癖の強さをまったく理解して
いなかった。「献身」は決して通常のPT狩りにスムーズにフィット
するようなスキルではない。使いこなすには、それなりのノウハウ
が必要であり、活躍の場が限定されている類のスキルだ。
それでも、俺はいつか三人で狩りをする日を夢見てキャラを育てた。
ところが、ある日。
「俺らROやめたわ」
理由は「飽きたから」だそうだ。ゲーム内では何の連絡もなく、リアル
で、しかも思い出したように言われたことに俺は無性に腹が立った。
結局一度もPT狩りなんてできなかった。
それでも俺は、一人でこのキャラを育てていこうと意地をはった。
[267:(^ー^*)ノ〜さん (08/12/23 20:30 ID:X1AyBkmq0)]
あるLVをこえたあたりから、狩りがきつくなってきた。
もともと「VITに全振りがいいよ」という無茶苦茶なアドバイス
のもと育ててきたキャラである。火力が不足していた。
Lvがあがるほど修正は難しくなる。STRに振り始めるも、効果が
現れるのはかなり後のことになると予想された。
思えば彼らは減算DEFと除算DEFの違いすらわからず、アドバイス
していたのだ。そう、彼らもまた、初心者に毛が生えた程度のプレイヤーだった。
ある時、無性にむなしくなった。なんのために、ここまで時間を費やしてきたのだろう。
「献身型」?素直に槍を振り回していればよかったものを。
自分の判断の甘さ、意固地な性格、彼らの無責任さに腹が立った。
「やめるか」
そう思った俺は、プロンテラ南広場で自分の装備・資産を処分することにした。
[268:(^ー^*)ノ〜さん (08/12/23 20:45 ID:59hSMCuV0)]
そう多くはない資産を、みんなが欲しがりそうな装備に代えて、
別キャラの商人のカートに詰め込み、プロ南で配り歩いた。
知らない奴に、なけなしのレイドやらヒルクリやらを譲渡する俺は
さぞかし奇妙に映ったことだろう。だが、なんだかんだで、損得勘定や
打算が横行するROの世界に、こういう奇行があってもいいだろう、そんな
風に考えていた。正直、やけくそになっていた。
事実、多くのプレイヤーは俺の配る装備を手に、ただただ自分の幸運を喜んで
いたことだろう。
そんな中でたった一人、俺の引退を必死に止めようとした奴がいた。
彼はアコライトだった。事情を聞いて「引退じゃなく、休止にしよう」
「やめるのだけは、ダメだ」と何度も俺をひきとめようとした。
俺はといえば、困惑しつつも、少し苛立っていた。俺の引退が、
こいつにどう関係するというのだろう。ひょっとしたらこいつは、近しい人の引退に
あまりに多く、立ち会いすぎたのではないだろうか。それを俺に投影しているだけじゃ
ないのだろうか。そう、思えるぐらい、彼の言葉には必死さがにじみ出ていた。
[269:(^ー^*)ノ〜さん (08/12/23 20:56 ID:fYzgy7JM0)]
俺の決意が固いことを知ると、彼は「少し待っててくれ」と言い残し
街へ消えた。
戻ってきた彼が手にしていたのはアイテム「花束」。
「キャラデリしたら、電子の藻屑だろうけど。最後にこれを贈りたい。受けとってほしい。」
そういって、俺に差し出した。
うれしかった。初めて、このゲームで人と「会話」をした気がした。あの無責任な二人とは
育成の途中、色々とギルチャで話したが、ここまで心の通った話などしたことがなかった。
なにより彼の、粋なはからいが、彼自身の人となりを表しており、最後の最後でROの世界に対する
イメージは大きく変わった。「こういう人もいるんだ!」
[270:(^ー^*)ノ〜さん (08/12/23 21:07 ID:UkSrIH3s0)]
結局、完全な引退はできなかった。クルセイダーは消してしまったが、
そのときの商人は、アルケミストとなり、消えたクルセイダーと同じ名まえの
フィーリルを連れて歩いている。仕事が忙しく年に3・4回つなぐ程度だが
道行く人と、話をしながらまったりやっている。彼とはあれ以来、会っていない。
俺は、たった一回話しただけの彼の名を4年近くたった今もはっきり覚えており
時々wisしてみるが、つながったことはない。仮につながったところで、覚えている可能性は
限りなく低い。
あの「花束」はあれ以来ずっとカートに入っている。もし、彼の名をどこかでみかけたら、向こうが
覚えていなくてもいい、一言お礼をいいたい。
彼は、あのとき「電子の藻屑」と言った。確かにただの電子データだ。だが、電子データ
だからこそ、彼にもらった「花束」は枯れることなく、今も咲きつづけている。
そんな風に思ったりする。
[271:(^ー^*)ノ〜さん (08/12/24 17:02 ID:KJ/YKSA+0)]
>>270
最後の3行で泣きそうになったオレが通りますよ。
なんて言うか、ちょっと心が潤った。
[272:(^ー^*)ノ〜さん (09/02/02 00:00 ID:y8x0kyYW0)]
ある病弱な女の子が変人屈をみてROを始めました。
ゲームの中でくらい人の役に立ちたいと
ラグナロクナウを見ながら必死になってポタ子を作りました。
β時代のポタ子はスキルツリーの厳しさから完全な専業だったのです。
しかし、なんということでしょう。
ポタで転送するにはその場所に行ってメモを取らないといけません。
フェイヨンダンジョンとその周辺しか行ったことのない彼女は
メモを取ることが出来ません。
迷った末、このままでは駄目だと意を決し
イモ(4z)を満載して南に向かいました。
[273:にゅぼーん (にゅぼーん)]
にゅぼーん
read.cgi ver5.26 + n2 (02/10/01)